E-Lab. 〜小学校英語専科教員のブログ〜

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2019年度から小学校英語専科教員になった先生のブログ。小学校英語の実践記事や時事ネタが主です。

新学習指導要領における小学校英語の評価と指導要録

 年が明ければ、いよいよ3学期。学年末には、指導要録の記入が待っています。今回の記事では、移行期間中である「今年度の学習評価と指導要録の記入について」と、新学習指導要領の本実施となる「来年度どう変わるか」についてまとめたいと思います。

 

※この記事は2019年度に書いたものですが、その後2020年3月末に国立教育政策所より「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料が出されました。詳しい評価方法や事例はそちらの参考資料を見ていただくとよいと思います。

指導資料・事例集:国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

 

※また、2020年7月より小学校英語の学習評価について少しずつ記事を書いていっていますので、こちらも参考にしてください。

nin.hatenadiary.jp

 

 

移行期間中の学習評価と指導要録の記入の仕方は?

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 文科省からの「小学校及び中学校の学習指導要領等に関する移行措置並びに移行期間中における学習指導等について(通知)」を見ると、上のように書かれています。

 移行期間中に行う小学校英語の授業は、高学年であっても、70時間の授業を行っていたとしても、基本的には外国語科(教科)ではなく外国語活動の授業として行っています。(文科省の特例校などは別です。)ですので、3~6年とも、現行学習指導要領に基づいて学習評価を行います。つまり、3~6年生とも、これまでの外国語活動と同様の「コミュニケーションへの関心・意欲・態度」「外国語への慣れ親しみ」「言語や文化に対する気づき」の観点から学習評価を行います。

 また、指導要録の記述については、3・4年生は外国語活動の所見欄はありません。ですが、顕著な表れがあった場合には総合所見に文章で記述することができます。また、顕著な表れがなければ記入しなくてもよいです。

 5・6年生については現行学習指導要領と同様に3観点で文章による記述を行うということになります。ここでいう3観点は、現行学習指導要領下のものになるので、注意が必要です。

来年度からの3・4年生はどうなるの?

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 では、来年度、新学習指導要領の下ではどのように変わっていくのでしょうか。

 まず、3・4年生の外国語活動であっても、評価の観点が『知識・技能』『思考・判断・表現』『主体的に学習に取り組む態度』の3観点になります。学習評価の在り方ハンドブック(上図)によると、これまでの「気づき」や「慣れ親しみ」の観点が「知識・技能」に入っており、「コミュニケーションへの関心・意欲・態度」が『主体的に学習に取り組む態度』と『思考・判断・表現』の観点に入っているような印象を受けます。

 

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 また、要録への記入方法ですが、3・4年生は外国語活動として行うので、これまでの5・6年生のように、文章での所見の記述となります。

 ただし、文科省からの通知(小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について)によると、“「外国語活動の記録」については,従来,観点別に設けていた文章記述欄を一本化した上で,評価の観点に即して,児童の学習状況に顕著な事項がある場合にその特徴を記入することとした。”とあり、観点ごとに書くシステムではなくなります(上図)。

来年度の5・6年生はどうなるの?

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 5・6年生については、来年度から「教科」に格上げされますので、その他の教科と同様に観点別評価をしていくことになります。従って、要録への記入も他教科同様に観点別評価&評定をつけることになります(上図)。

 

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 その際の観点は、もちろん教科としての3観点『知識・技能』『思考・判断・表現』『主体的に取り組む態度』となります。文科省の通知の別紙(各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨)によると、外国語科の評価の観点と趣旨が上図のように示されています。

 こうした評価をきちんと行っていくためには、来年度以降はテストの実施なども考えていかねばなりません。特に、「話すこと」の知識・技能を評価するには、パフォーマンステスト(例:教師やALTとのインタビューテストなど)を行うことが必要だと個人的には思っているので、その辺りをどうしていくのかということは今後もっと考えていかなければならないと思います。

まとめ:評価はだれのため?

 ここまで評価と指導要録の記入について書いてきましたが、そもそも評価とはなんのためにするのでしょうか。通知表や要録に記入するためでしょうか。そうではないはずです。評価は、あくまで子どもが資質・能力を身につけていくために、教師が子どもたちをみとり(または子どもが自分自身を振り返り)、フィードバックを返していくためのものであると思います。今後、どの教科でも新学習指導要領での評価規準や評価方法について、試行錯誤していくことになると思いますが、学習評価が単なる成績付けのためにならないよう気をつけていく必要があります。