E-Lab. 〜小学校英語専科教員のブログ〜

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2019年度から小学校英語専科教員になった先生のブログ。小学校英語やICT教育の実践記事が中心です。

Jamboardを使ったデジタル教材~英作文ボードの作り方~

 前回の記事に続いて,今回はTwitterなどでも反響が大きかったアプリ版Jamboardのみにある[ドライブのコンテンツの挿入]を利用した英作文ボードの作り方を説明します。

Googleスライドで品詞ボックスを作成する

まず,Google スライドを使い,品詞ごとファイルを作ります。

今回はHe can play soccer.というような英文を作成するために,主語ボックス(He, She, I , Youなど)と助動詞ボックス(can, can't),できることボックス(play soccerなど)の3つをそれぞれ別ファイルで作ります。

この際,フォントはできるだけ手書きフォントを選びましょう。アルファベットを学び始めた小学生にとっては,ちょっとしたフォントの違いも大きな違いになってしまうのです。下画像はYusei Magicというフォントを使用しています。

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Jamboardアプリから[ドライブのコンテンツ]として挿入する

ここからはiPadChromebookJamboardアプリが必要になります。

Jamboardアプリでは画像ではなく,GoogleスライドやGoogleドキュメントといったGoogleアプリで作成したファイルもJamboard上に挿入することができます

今回はその[ドライブのコンテンツの挿入]という機能を使います。

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アプリの[+]ボタンをクリックすると【ドライブのコンテンツ】というものが選択肢にでてきます。そこをタップして,Googleドライブから先ほど作成した主語ボックスなどを選びます。そうすると,Jamboard上に小さなボックスが表示されます。

あとはタイトルや枠を作成して背景として設定すれば完成です。

※背景の設定の仕方は前回の記事を参考にしてください。

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実際に使ってみると・・・

実際に使う際には,子ども達一人一人にGoogle Classroomを使って配布して,一人一人が使えるようにしておきます。(Classroomの配布の仕方については前回の記事を参考にしてください。)また、子どもが操作する一人一台端末にもアプリ版Jamboardが必要になります。

 

子ども達は,先ほどの小さなボックスをタップすると下の画像のようにそれぞれのスライドがリスト表示されるので,その中から自分の伝えたい内容に合わせてスライドを選んでドラッグすることでイラストをJamboard上に挿入することができます

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ドラッグ&ドロップして作成された英文は下のようになります。

挿入された後のスライドは基本的に画像と同じように扱うことができます。

また,同じスライドを何枚も挿入することができるという点もメリットの一つでしょう。

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まとめ

今回は,アプリ版Jamboardの機能【ドライブのコンテンツの挿入】を使ったデジタル教材の作り方をまとめました。英作文に限らず,様々な活動で用いることができそうです。ぜひアレンジしてみてください。

 

おまけ

今回の記事用に作成したデータをシェアしますので,参考にしてください。

リンクをクリックするとコピーが作成されます。

jamboard.google.com

Jamboardを使った小学校英語デジタル教材 ~BINGOを例に~

 今年度に入ってから,授業で一人一台端末を活用してきています。その中で,最近はこれまでのワークシートの多くを紙で印刷するものから,Jamboardを使ったデジタルワークシートへと置き換えています。

 特に,英文を書くということが多くない小学校英語の授業では,このJamboardのイラストを動かしたりすることで自分の考えを表したりすることができるということが相性がよいように思います。

 また,活動によっては大量の絵カードを準備したりする必要がなくなるといった点でもとても重宝します。

 今回の記事では,基本的なデジタルワークシートの作り方をBINGOカードをベースにまとめました。

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画像は「背景」か「挿入」か

まず,Jamboardでワークシートや教材を作成する際に押さえておくべきことの一つが,画像をJamboardで表示させるには「背景として設定する方法」と「画像として挿入する」方法の2つがあるということです。

 

この2つには以下の様な違いがあります。

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こうした違いを考えて画像を入れることが,Jamboardのデジタル教材作りでは大切になってきます。

 

背景画像はパワーポイントで作成する

教材を作る際には,まずは背景画像を作成します。

背景画像を作成するには,Google スライドやパワーポイントといった,プレゼンテーションソフトやアプリを使うとよいでしょう。これは,プレゼンテーションソフトのワイド画面(16:9)の設定で作成すると,Jamboardと同じサイズになるからです。
(何を使うかは先生方の慣れているものを使えばいいと思います。ここではパワーポイントを使います。)

今回はBINGOをつくるので,3×3の枠をパワーポイントで作成します。

右側にはBINGOの枠に入れる画像を後で挿入するので,スペースを空けておきます。(下画像)

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もし先生方の学校でiPad版アプリを使われている場合は,スライドいっぱいに作成するのではなくて,右側・下側・左側は少しスペースを空けておくことをお勧めします。下記のような理由のためです。

【左側】ツールバーが表示されて見えなくなる

【下側】画像や付箋を置くと削除されてしまう

【右側】画像や付箋を置くと隣のページにいってしまう

スライドを作成したら,画像として保存してください。パワーポイントでは以下のように[エクスポート]→[ファイルの種類の変更]から画像ファイルを選択してください。

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Googleスライドの場合[ファイル]→[ダウンロード]→[JPEG画像]または[PNG画像]を選択します。

背景を設定する

上で作った画像を背景として設定します。その方法は簡単です。
左上の[背景を設定]をクリックし,右下の[画像]をクリックします。

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あとは,先ほどの画像を選べばOKです。

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挿入する画像を用意する

教科書の画像を利用してもいいの?

次に挿入する画像を用意します。

一番簡単なのは,教科書の画像を利用することです。

やり方としてはWindowsに元々入っているSnipping Toolを使う方法や,絵カードをpdfとして書き出してそれを画像に変換するなどの方法が考えられます。

著作権的にどうなの?」と思われる方がいるかもしれませんが,改正著作権法第35条運用指針(令和3(2021)年度版)によると,このように教材づくりのために複製をして授業中に子どものタブレットに送信して利用することは,『許諾不要で利用できるが,補償金の支払いが必要だと考えられる例』にあたります(下画像)。ですので,多くの場合はこの補償金は自治体を通じて支払われている(心配な方はご確認ください)ので教材つくりのために一部を使用することは問題ないと考えられます。(ただし,これはあくまで授業中に限られるということは気をつけなければなりません。)

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画像を挿入するにはコピペが早い

画像が用意出来たら,その画像をJamboardに挿入していきます。
(今回,画像はイラストレインさんのものを使わせていただきました。)

残念ながら複数画像を一括で挿入することはできないので,一つずつ挿入していくことになります。この際には,[Ctrl+C(コピー)]と[Ctrl+V(貼り付け)]を繰り返してJamboardにどんどん挿入していくと楽です。

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これを続けていき,下画像のようにできたら完成です。

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デジタル教材をGoogle Classroomで子ども達に配信する

デジタル教材は作成しただけでは,子ども達は触ることができないので,Google Classroomを使って一人一台端末に配信することが必要となります。

Google Classroomで配信したいクラスを選びます。
[授業]→[+作成]→[課題]を選びます。

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課題作成ページが開いたら,[タイトル]と[課題の詳細]を入力します。そして[Googleドライブファイルを追加]から先ほどのBINGOワークシートを選択します。

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この後の設定がとても大事なポイントです。
追加したままだと,このファイルは[生徒はファイルを閲覧可能]となっていますが,今回は一人一人に操作させたいので[各生徒にコピーを作成]を選択してください。それぞれの設定の違いは下記の通り。

【生徒はファイルを閲覧可能】
みんなで教師の作ったファイルを閲覧できる。閲覧だけ可能なので画像や付箋を移動したり書き込んだりできない

【生徒はファイルを編集可能】
みんなで教師の作ったファイルを編集できる。画像や付箋を移動したり書き込んだりできる。クラスみんなで協同作業させたい場合はこの設定

【各生徒にコピーを作成】
教師の作ったファイルをコピーして子供一人一人に配布する。子どもは画像を操作することが可能。コピーしたファイルはそれぞれ教師とは共有した状態になっているので,教師側で進捗状況なども確認できる

ここまでできたら,あとは課題を作成すると子ども達の一人一台端末にコピーが配布されます。

 

まとめ

今回はJamboardを使ったデジタル教材の作り方の基本を紹介しました。

今回はBINGOでしたが,アイディアは無限大です。ぜひ,色々な活動に活かしてみてください。

 

おまけ

今回の記事用に作成したJamboardファイルをシェアします。
コピーしてお使いください。

jamboard.google.com

振り返りシートをGoogleスプレッドシートでデジタル化

 2021年度、GIGAスクール構想が多くの小学校でスタートし、一人一台端末が導入されました。それを機に、全国の学校(学級)でICTを活用した実践が試行錯誤されています。そして私自身も「小学校英語」と「ICT」のクロスポイントを探りながら、日々実践を続けています。

 今年度は、本ブログでもTwitterでは説明しきれない実践などを紹介していけたらいいなと考えています。

 この記事では、下の『デジタル振り返りシート』の作り方について詳しく紹介します。

 

 

 

デジタル振り返りシートの教師側の設定

Googleスプレッドシートで振り返りシートの元ファイルを作成する

Google Sheets: Free Online Spreadsheets for Personal Use

まずはGoogleスプレッドシートにアクセスして、子どもに書かせたい振り返りシートを作成します。(作成にはGoogleアカウントが必要です。)

僕の場合は、1枚目のシートに「CanDoリスト」を2枚目のシートに「振り返りシート」を作りました。「CanDoリスト」は色を塗っていき、「振り返りシート」は文章で入力していきます。

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CanDoリスト(1枚目のシート)

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振り返りシート(2枚目のシート)

Google Classroomを使って作成した振り返りシートを配布する

Classroom | Google for Education

作成した振り返りシートは、Google Classroomを使って子ども達に配布をします。

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クラスルームに入ったら、『授業』をクリックします。

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今回は「課題」として配布をします。

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「タイトル」と「内容の詳細」を記入します。

右側の「点数」のところは今回は「採点なし」でよいと思います。

また今回は、提出→返却→提出…を繰り返すので「期限」は「期限なし」でよいです。

 

その後、先ほど作成したスプレッドシートを追加します。

ここでは「Googleドライブ」を選択し、先ほど作ったスプレッドシートを選んでください。

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上の画像のように詳細の下に先ほど作成したスプレッドシートが添付されればOKです。

そのままだと「生徒はファイルを閲覧可」になっているので、「各生徒にコピーを作成」に必ず変更してください。

ここまでできたら、右上の「課題を作成」をクリックして課題を生徒に送りましょう。

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上の画像は、児童用の画面ですが、課題がきちんと配布されたことがわかります。

これで教師側の設定は終わりです。

デジタル振り返りシートの児童側の操作方法

①課題を確認する

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児童の端末側から見た課題の画面です。

右側の「あなたの課題」をクリックすると課題を見ることができます。

 

※ちなみにiPad版だと課題をクリックしただけでは編集できないので、右上の↗からGoogleスプレッドシートアプリで開きなおす必要があるので、少し中止が必要です。
 

②ふりかえりを記入して提出する

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CanDoリスト入力画面

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ふりかえり入力画面

児童は入力が終わったら、Googleスプレッドシートは自動で保存されるので、そのままClassroomに戻って、課題を提出します。

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教師が振り返りシートを見る方法

①振り返りシートを確認する

提出された振り返りシートは教側のGoogle Classroomから確認することができます。

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この画面で見たい児童の振り返りシートをクリックします。

②コメントを書く

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コメントの書き方ですが、スプレッドシートのコメント機能を使って書く、②セルに直接書き込む、③限定公開のコメントに書き込むという3つのやり方がありますが、ここはそれぞれの好みでいいと思います。

③返却する

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コメントを書いたら、あとは「返却」をクリックすることで返却されます。

 

返却されると、児童側でも再度編集することが可能になりますので、これを毎時間繰り返すことで教師側も子どもの学習をみとることができます。

 

デジタル振り返りシートのメリット・デメリットは?

①デジタル振り返りシートのメリット

 なんといっても、振り返りシートの配布・回収の手間がなくなり、授業時間や子どもの休み時間を圧迫することがなくなるということです。それにより、本来の授業に時間を割くことができたり、子どもを待たせたりすることもなくなります。

 

 また、振り返りを書くということ自体には、メタ認知を働かせて自分自身の学習を俯瞰的に見直し、児童の学習調整力を駆動させるよさがありますので、今求められている資質・能力を引き出すためには必須の活動だと思います。

 

 

②デジタル振り返りシートのデメリット

 コメントを書いたりする作業自体は、紙の方が早いような気もします。また校務用PCのスペックや通信回線状況によっては、作業効率が下がる可能性もあります。

 

 また、児童のタイピングスキルが必要になってくるので、タイピングの苦手な児童には音声入力やかな入力も許容するなどの対応が必要になってくると思います。

 

おわりに

以上、今回はデジタル振り返りシートについてまとめました。

少しでも先生方の参考になる情報があれば幸いです。