小学校英語の教科化を来年に控えて、現場の先生方からは「英語が喋れなくて不安です」という声を多く聞きます。自治体主催で英会話の研修を行っているというニュースもたびたび目にします。しかし、そもそも、小学校では担任は英語を使って進めなければならないのでしょうか。
3回目の今回は、「Classroom English」を使う際のポイントや使えるようになるための方法についてまとめます。
Classroom Englishを使う際のポイントは?
では、Classroom Englishを使用する際に教師はどのような点に気を付けるとよいのでしょうか?
声の大きさやスピードや指示の簡潔さも大事ですが、特に「児童の理解度」を確かめながらというのが重要です。Classroom Englishを使っていくことで、雰囲気作りをすることができますが、教師の自己満足になってはいけません。せっかく英語で指示を出していても、子どもが理解できないのでは意味がありません。
ですので、子どもたちがわかっていないなという場合には、何度かゆっくり言ったり、ジェスチャーを付けてみたり、視覚情報をつかったりという支援をする必要があります。場合によっては、日本語による支援をすることもよいと思います。
ClassroomEnglishは1時間の授業で身につけさせるものではないので、何度も繰り返し聞かせる中で、ちょっとずつジェスチャーや日本語などの手助けなしで理解できるようにしていってあげればよいのです。
Classroom Englishを使えるようになるには?
とはいえ、なかなかClassroom Englishが授業中に出てこないということがありますよね。では、Classroom Englishを使えるようにするにはどうしたらよいのでしょうか?
とにかく授業の中で使うことが一番大事だと思います。今日はこのワンフレーズは使おうというものを決めておいて、実践し、少しずつ引き出しを増やしていくというのが無理のない方法かなと思います。
また、ALTや支援員さんがいる場合には、その場で聞いてしまうというのが手っ取り早いです。僕もよく使う方法です。
ALTがいない場合には、自分の授業の様子を撮ってみるというのがとても効果的です。その中で、録画された動画を見ながら、自分の言っている日本語の指示を書きだしてください。それを英語に訳したものをClassroom Englishとして使っていくという方法です。自分の指示の出し方は、案外、くせがあるものなので、何度も出てくる指示を英語にするだけで、グンと英語の授業の雰囲気ができてきます。
とにかく、すぐに英語が話せる方法はないのです。とにかく使っていくことが一番の近道だと思います。また、Classroom Englishに関する書籍も今はいくつか出ているので、一冊買って、手元に置いておくのもよいでしょう。