さて、今回からは、新学習指導要領の活動として組み込まれていることも多い、『Small Talk』についてまとめていきます。
第1回目の今日は、新学習指導要領とSmall Talkの関係についてまとめます。
新学習指導要領の技能・領域
さて、新学習指導要領における、大きな変化の一つが上のスライドにもあるように、話すことが話すこと【発表】と話すこと【やりとり】の2つに分かれたことです。
ここには、これまでの英語の授業では、どうしても原稿を作ってスピーチをするというような発表目的の活動に偏っていたという反省があるのだと思います。そして、新学習指導要領では即興的な英語でのやりとりをする力をもっとつけなければという、そんな意志が感じられます。
話すこと[発表]の目標は?
具体的に内容別の目標を見てみましょう。
話すこと[発表]の目標には、「伝えようとする内容を整理した上で」とあるように、メモをつくるなどして、ある程度言う内容をきちんと整理した上で話ができることを求めています。
話すこと[やりとり]の目標は?
一方で、話すこと[やりとり]の目標は、「その場で質問したり質問に答えたりして」伝え合うことが求められます。つまり即興的に会話をすることが重要視されるのです。その際には、淀みなく話すことが求められているのではなく、変な間があったとしても、既習知識をなんとか思い出したり、相手に伝わるようにどうしたらいいかを考えたりしながら、会話を続けていくことが求められます。
そして、そのための活動として、文科省が推し進めているのが「Small Talk」という活動なのです。
次回では、Small Talkの目的と指導過程について紹介します。