E-Lab. 〜小学校英語専科教員のブログ〜

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2019年度から小学校英語専科教員になった先生のブログ。小学校英語やICT教育の実践記事が中心です。

小学校英語の文字指導①【何ができるようになればいいの?】

新学習指導要領における文字指導とは?

 2020年度から本格実施する新学習指導要領(平成29年告示)では、5・6年生から文字の読み・書きの指導が入ってきます。では、小学校段階では、どの程度のことが求められているのでしょうか。

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 上のスライドは、左が現行の中学の学習指導要領、右が次期の小学校の学習指導要領です。ここから言えることは、今まで中学校の指導内容が、ほぼそのまま小学校におりていきているということです。つまり、アルファベットの文字指導については基本的には小学校で行い、中学校では行わないということです。

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 しかしながら、メリットもあります。それは、2年間で教えることになるので、少しずつ丁寧に指導することができるということです。

 

どこまでできるようになっていればいいのか?

 では、6年生の修了時点でどこまでの内容が身についていればよいのでしょうか。

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 上の文字を何と読みますか?そうですね。エイ[eɪ]です。

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 ビー[bi]と聞こえたら、どの文字を書きますか?そうですね、Bです。

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 今のように、アルファベットを見て名称を読めたり、名称を聞いたらそのアルファベットを書けるようにすることが求められます。ここまではできるようにさせる(定着させる)必要があります。

 しかし、アルファベットには名称と音(おん)があります。(指導要領上では名称のことを読み方と表記されしています。)Aで言ったら、[]は名称、[æ]が音です。音については指導しなくてもよいのでしょうか。・・・実は、音についても指導しなければなりません。

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 指導要領を見ても、「音を指導する」とは書かれてはいません。が、実は読むことのイが音の指導に関する事柄です。「音声で十分に慣れ親しんが簡単な語句や基本的な表現の意味が分かるようにする。」ことと音を指導することとどうつながってくるのでしょうか。

アルファベットの音を指導しなければならないのか?

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 例えば、猫(Cat)を例に考えてみましょう。子どもたちは、3~5年生までの間に、"I like cats." "Do you like cats?" "I have a cat?"などさまざまな活動の中で猫=キャット(kæt)という表現に、聞いたり話したりして慣れ親しんでいきます。

 そうした単語について、最終的には“cat”という文字だけを見ても、それが猫でありキャット(kæt)であるということを理解できるようになっていてほしいのです。

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  そのためには、catを見たときにシーエーティーと読んでは意味がわかりません。ここで、cが/k/、aが/æ/、tが/t/という名称とは違う音で読むことを知っていることが、キャットと読むための手掛かりとなるのです。だから、音の指導をしなければならないということが、指導要領の解説の中には書かれています。

英作文は小学校ではやらないのか?

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 ここまで、書いてくると、「あれ?小学校ではアルファベットの文字しか書かないのか?」「文は書かないのか?」と思われる方がいるかもしれませんが、そうではありません。

 小学校でも短い文を書かせたりすることはありますが、あくまで「十分に慣れ親しんだ語句や表現」を「例文を参考にしたり」「書き写したり」して書くということになっています。ですので、何も参考にするものがない状態で書かせてそれを評価するということはありません。

 

 以上、今回の記事では、指導要領の読む・書くの目標から、小学校英語ではどこまでを指導しなければならないのかをまとめてきました。

 

 次回では、どのような具体的な指導方法が考えられるかをまとめていきます。